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『証言 武藤敬司 平成プロレスを支配した「天才レスラー」の光と影』を読みました


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『証言 武藤敬司 平成プロレスを支配した「天才レスラー」の光と影』を読みました 書評

\漫画 プロレスの会場/

『証言 武藤敬司』を読みました。

この書籍は、「天才」武藤敬司をプロレス内外の著名人が語り尽くすというものです。

武藤敬司を12人の証言者が語り尽くす

リング内外で著名な武藤敬司だけに、証言する著名人の顔ぶれも豪華!順番に挙げていきましょう。

  1. 船木誠勝 猪木さんのやり方をすごく引き継いでいる人
  2. ジミー鈴木 武藤は“友達がい”のある人間だと思っている
  3. 永島勝司 髙田戦の価値を計算した武藤の「俺がやる!」
  4. 川田利明 プロレスの人は経営に携わっちゃダメなの!
  5. 大仁田厚 ムタVSニタは“世紀の凡戦”だった
  6. 和田京平 仁義みたいなものが武藤・全日にはなかった
  7. TARU すべて話す! スーパー・ヘイト暴行事件の真相
  8. 諏訪魔 武藤さんからの忘れられない言葉、「プロレスは浪花節」
  9. 大森隆男 武藤さんは「絶対引退なんかしねえよ」と言っていた
  10. 橋本かずみ 武藤さんって思ったことを口に出す人なんだな……
  11. 神奈月 世間にウケるまで10年やり続けた武藤のモノマネ
  12. 小島和宏 ももいろクローバーZに継承される武藤の“美学”

証言者の顔ぶれと、見出しだけで興味をそそります。私は本屋で目次を見て、すぐに購入を決意しました。

大仁田「ムタVSニタは“世紀の凡戦”だった」

この中で僕が気になったのは大仁田厚です。なぜなら僕は大仁田厚が大好きだからです。

とくにザ・グレート・ムタとザ・グレート・ニタのテレビを巻き込んだ抗争は、毎週テレビにかじりつくようにして見ていました。

当然、大仁田厚の証言はそこが中心になると思っていましたが、残念ながら意外なほどにアッサリしたものでした。

たぶん試合が大凡戦だったからでしょう(これは本書にも書いています)。

膝に人工関節をつけているという共通点

武藤敬司と大仁田厚の共通点は2人ともヒザに人工関節をつけていることです。

大仁田曰く、武藤のほうが症状は悪いようでで、引退試合でムーンサルトプレスを出すのかは分かりませんが、心配される武藤が羨ましいと言います。

僕も武藤敬司のムーンサルトプレスは見たいですが、心配なのでやっぱり見たくありません。

さて、武藤敬司が引退を迎えるに当たり、最後は「引退のプロ」大仁田厚から武藤敬司にある言葉を送ります。

ネタバレになるので内容は言えませんが、いかにも大仁田らしいもの。もう2人が絡むことはないのでしょうか?それでも僕は、ネクストが見たいです。

「証言 武藤敬司」を読もう

いずれの証言者も、武藤敬司を近くで見たきた人たちばかりです。

おもしろいのは、どの証言者もリング上の武藤敬司は認めていること。過去に全日本プロレスでいろいろあった和田京平レフェリー、川田利明もそれは認めています。

ただ、天才・武藤敬司をもってしても完璧ではなかったようですね。詳しくは、本書籍を読んで確認してみてください。

(文中の敬称は略しています)

新日本がプロレス団体としてこだわってきた「猪木イズム」「道場神話」「ストロングスタイル」という三種の神器を、武藤はクールな視点からすべて見切っていた。他のレスラーはこの3つを看板にしてリングに上がっていたが、武藤にはその必要がなかった。だからこそ武藤はその後、「アントニオ猪木のプロレスはアメリカンプロレスだぜ」と言い放っているのだ。

(「はじめに」より)