『証言 武藤敬司』を読みました。
この書籍は、「天才」武藤敬司をプロレス内外の著名人が語り尽くすというものです。
武藤敬司を12人の証言者が語り尽くす
リング内外で著名な武藤敬司だけに、証言する著名人の顔ぶれも豪華!順番に挙げていきましょう。
- 船木誠勝 猪木さんのやり方をすごく引き継いでいる人
- ジミー鈴木 武藤は“友達がい”のある人間だと思っている
- 永島勝司 髙田戦の価値を計算した武藤の「俺がやる!」
- 川田利明 プロレスの人は経営に携わっちゃダメなの!
- 大仁田厚 ムタVSニタは“世紀の凡戦”だった
- 和田京平 仁義みたいなものが武藤・全日にはなかった
- TARU すべて話す! スーパー・ヘイト暴行事件の真相
- 諏訪魔 武藤さんからの忘れられない言葉、「プロレスは浪花節」
- 大森隆男 武藤さんは「絶対引退なんかしねえよ」と言っていた
- 橋本かずみ 武藤さんって思ったことを口に出す人なんだな……
- 神奈月 世間にウケるまで10年やり続けた武藤のモノマネ
- 小島和宏 ももいろクローバーZに継承される武藤の“美学”
証言者の顔ぶれと、見出しだけで興味をそそります。私は本屋で目次を見て、すぐに購入を決意しました。
大仁田「ムタVSニタは“世紀の凡戦”だった」
この中で僕が気になったのは大仁田厚です。なぜなら僕は大仁田厚が大好きだからです。
とくにザ・グレート・ムタとザ・グレート・ニタのテレビを巻き込んだ抗争は、毎週テレビにかじりつくようにして見ていました。
当然、大仁田厚の証言はそこが中心になると思っていましたが、残念ながら意外なほどにアッサリしたものでした。
たぶん試合が大凡戦だったからでしょう(これは本書にも書いています)。
膝に人工関節をつけているという共通点
武藤敬司と大仁田厚の共通点は2人ともヒザに人工関節をつけていることです。
大仁田曰く、武藤のほうが症状は悪いようでで、引退試合でムーンサルトプレスを出すのかは分かりませんが、心配される武藤が羨ましいと言います。
僕も武藤敬司のムーンサルトプレスは見たいですが、心配なのでやっぱり見たくありません。
さて、武藤敬司が引退を迎えるに当たり、最後は「引退のプロ」大仁田厚から武藤敬司にある言葉を送ります。
ネタバレになるので内容は言えませんが、いかにも大仁田らしいもの。もう2人が絡むことはないのでしょうか?それでも僕は、ネクストが見たいです。
「証言 武藤敬司」を読もう
いずれの証言者も、武藤敬司を近くで見たきた人たちばかりです。
おもしろいのは、どの証言者もリング上の武藤敬司は認めていること。過去に全日本プロレスでいろいろあった和田京平レフェリー、川田利明もそれは認めています。
ただ、天才・武藤敬司をもってしても完璧ではなかったようですね。詳しくは、本書籍を読んで確認してみてください。
(文中の敬称は略しています)
新日本がプロレス団体としてこだわってきた「猪木イズム」「道場神話」「ストロングスタイル」という三種の神器を、武藤はクールな視点からすべて見切っていた。他のレスラーはこの3つを看板にしてリングに上がっていたが、武藤にはその必要がなかった。だからこそ武藤はその後、「アントニオ猪木のプロレスはアメリカンプロレスだぜ」と言い放っているのだ。
(「はじめに」より)