プロレス観戦といえば、後楽園ホールです。
関東近郊に住んでいる人の中には、後楽園ホール観戦は年間100試合以上なんて人がゴロゴロといるようですが、実は意外と座席によって見え方に差があるのは知られていません。
そこで今回は、年間100試合といかないまでも、年間30試合くらいは後楽園ホールに巡礼している私がプロレスの聖地、後楽園ホールの座席・席順について解説いたします。
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後楽園ホール プロレスリング座席表
後楽園ホールは、細かく座席が分けられています。
簡単にいうと、リングから近いほど値段が高く見やすく、離れるごとに安く見えにくくなります。座席の分け方は団体や時期によって変わりますが、基本的には下図のように分けられています。
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後楽園ホール 座席ごとの見え方
それでは、座席ごとにどのように見えるのかを画像つきで紹介していきましょう。
特別リングサイド
リングから最も近い座席です(■赤色)。
基本的には、最前付近から4列目までを指します。席順は「い・ろ・は・に」が割り振られ、「い」が最前で、「ろ・は・に」と続きます。4列目の「に」は設置されないこともあります。
リングが目の前なので、試合の迫力がダイレクトに伝わってきます。眼の前で繰り広げられるプロレスラーの闘いは、きっとあなたを魅了することでしょう。
反面、場外戦などに巻き込まれやすい「危険地帯」でもあります。
プロレスの場外乱闘は予告なしに始まります。乱闘はすぐに終わることがあれば、延々と場外で乱闘が繰り広げられることもあります。
巻き込まれたらケガする恐れがあります。危ないなと思ったらすぐに逃げるようにしましょう。
注意しておきたいのは、鉄柵ホイップという技です。
これは、リングを囲むように設置された鉄柵めがけて、対戦相手を投げつける技です。100キロ以上のプロレスラーが鉄柵にぶつかる衝撃は凄まじく、鉄柵が大きく湾曲することもあります。事前にセコンドが逃げるよう注意を促しますので従っておきましょう。
団体によっては鉄柵そのものが設定されないこともあります。言うまでもありませんが、この場合、危険度は大幅に増します。より入念の注意が必要です。
特に危険なのは、プランチャーやトペのような飛び技です。これは、一方のプロレスラーが場外にいる相手に向かって飛んでぶつかり、ダメージを与える技です。
かなり勢いを付けて飛ぶため、客席にまで飛んでくることもあります。100キロ以上のプロレスラーが飛んできたときの衝撃は、想像できないですよね。
これも事前にセコンドが注意を促しますので、素直に逃げましょう。
ベテランのファンですと、選手の動きを察知して危険を回避できますが、慣れないうちの逃げ遅れることも多いでしょう。逃げ遅れた観客は自身の身の危険はおろか、試合の進行にまで影響を及ぼします。
慣れないうちは特別リングサイドでの観戦は控えたほうが良いかもしれません。
特別リングサイドの椅子
特別リングサイドは、いわゆるパイプ椅子が使われています。座り心地はまぁまぁです。
場外乱闘のときに選手が手に取り、凶器として使用することもあります。もし、選手があなたの椅子を奪いに来たら、抵抗せずに渡しましょう。
注意点
特別リングサイド席、リングからとても近いですが、すべて平らな床面に椅子が並べられるため、前の席と段差がありません。
そのため、前に座高の高い人が座るとリングが見えにくくなります。最前の「い」、次の「ろ」くらいでは問題ありませんが、「は・に」あたりですと、かなり見えにくくなります。
個人的には、「は・に」席を選ぶなら、後述するリングサイド席を選んだほうがいいと思います。
リングサイド席
特別リングサイド席の、すぐ後ろの座席です(■黄色・■紫色)。
大雑把には、4・5列~9列目までを指すことが多いようです。座席表でいうと「A~E列」あたりです。特別リングサイドより後ろですが、1列ごとに段差がついており、前列よりも高い位置から試合を見ることができます。
前の人の座高に影響されることがないので、とてもリングを見やすいです。
慣れたファンの中には、特別リングサイドよりも、リングサイド席を選ぶ人もいるようです。
リングサイド席の椅子
リングサイド席の椅子は、椅子というよりも細長いただの板です。座り心地は最悪です。後楽園ホールでは、2~3時間くらい試合が行われます。適度に座り直さないとお尻が痛くなるでしょう。
また、西側・東側・北側の最後列のみ背もたれが付いています。十分に持たれかかれるので、楽に試合を見ることができます。
余談ですが、リングサイド席、西側・東側後方には、「西」「東」と書かれた表示板があります。場外乱闘のときは、この表示版に相手選手をぶつけるのが恒例となっています。
縁起物なのかもしれません。
注意点1:西側A列に気をつけろ!
リングサイド席の最前はA列ですが、ちょっと注意が必要です。
というのも、北東西のA列は特別リングサイド席と同じく平らな床面に座席が設置されています。つまり、特別リングサイド席と同じ高さです。
そのため、リングサイド席の最前というよりは、特別リングサイド席の最後列と考えたほうが良いでしょう。
観客がぎっしり詰まった試合ですと、かなりリングが見にくいです。
さらに注意が必要なのは、西側のA列15~21番の座席です(■オレンジで囲んだ席)。
ここは、北側に抜ける通路になっているため、ひんぱんに観客が目の前を通ります。落ち着いて観戦できないので、避けたほうが無難です。
注意点2:北側の後列に気をつけろ!
北側の後列も注意が必要です。
北側にはモニターが設置されることがあります。モニターには、試合前の煽りビデオや試合中の映像が流れるのですが、北側の座席ですと真後ろにあたるためモニターが見づらいです。
特に北側後列ですと、モニターが真横過ぎてほぼ映像をみることができません。
必死にのぞき込んで、なんとか見えるくらいです。
北側最後列は背もたれがついてて快適なのですが、モニターはほぼ見られないと考えてよいでしょう。
ステージ席
あまり知られていませんが、後楽園ホールにはステージ席という座席もあります(■灰色で囲んだ席)。
場所は、北側の前列両サイドです。チケットには東側、西側と書かれていますが、実質は北側の座席です。
だいたい2列か3列が設置され、列番号はなく座席番号のみがチケットに書かれています。一番前が1番から10番で、それ以降は2列目・3列目となります。
ステージ席の最前列は、かなり見やすいです。
また、入退場時は選手が目の前を通るという利点もあります。
注意点:ステージ席2-3列目に気をつけろ!
見やすい最前列に対し、2列目・3列目は注意が必要です。
ステージ上は段差がないので、前に座る人の座高によって見えにくことがあるからです。さらに、リングより高く、見下ろすように試合を見ます。他の座席に比べてやや見えにくいです。
特に3列目ですと、ほとんど試合が見えないなんてこともあるので、要注意です。
スタンドA席
スタンド席は南側にだけ設置された座席です(■ピンクの席)。
後楽園ホールでは南側が正面席にあたります。
入場時のコールやマイクアピールなどは、南側に向かって行われることが多いので、選手の姿を正面から見られます。もし、カメラで撮影するのなら、スタンドA席の正面近くの座席がおすすめです。
スタンドB席
後楽園ホールで、もっとも後方の座席です(■緑色の席)。
とはいえ、後楽園ホールのキャパが約1800人のため、大会場や少し大きめの地方会場よりは全然近い座席です。前述の通り、一段ごとに段差があるので、後列だったとしても見やすいです。
また、後ろから見るぶん、会場全体の雰囲気を感じやすい席でもあります。プロレスは観客一体型のイベントと言いますが、会場全体の空気を感じながら試合を楽しむことができます。
遠いぶんチケットの値段が安いので、余ったお金をお酒やフードに使えます。しかし、あまりにお酒を飲みすぎると、気づいたときにはメインイベントが終わっていたなんてこともありますので、飲み過ぎには注意しましょう。
スタンド席の椅子
南側のスタンド席は、すべての椅子に背もたれが付いていて、クッションが効いています。ドリンクホルダーも付いていて、落ち着いて試合を見られます。
一段ごとに段差も付いていて、前に少しくらい大きな人が座っても問題ありません。
後楽園ホールでもっとも座り心地の良い座席といっていいでしょう。
南側客席での乱闘
南側座席には座席を横切る広めの通路がひとつあります。
だいたい一つの興行につき一回は、選手がここまでやってきて場外乱闘を繰り広げます。この場合、スタンドBの最前席(I列)の目の前です。
名前のとおり通路ですが、選手が通路まで来て場外乱闘を繰り広げることがあります。リング上ではありえないくらいの助走をつけてのラリアットや、ブレーンバスターで、通路の硬い床面に投げたりといった攻防を、眼の前で見られます。
また、2箇所に設置された入口(二番・三番入口)の上段から、選手が飛ぶことがあります。こちらは毎回ではありませんので、見れたらラッキーと思っていてください。
注意点:南側I列に気をつけろ!
先ほど、場外乱闘のときに近くで見られるといったI列ですが、少しだけ注意が必要です。前の前が通路になっているぶん、前列との段差が、ややフラットになります(下図参照)。
このため、他の席に比べて少しだけリングが見えにくくなります。また、前が通路なぶん、目の前を通る人が多いです。
さらに最後列も注意が必要です。後述しますが、後ろは立ち見席となっています。なぜか立ち見席は野次を飛ばしながら見る人が多いです。すぐ後ろでの、つまらない野次はかなり注意を削がれます。
立ち見席
座席表には書かれていませんが、後楽園ホールは立ち見席もあります。
立ち見席は、東・西側のバルコニーと、南側最後尾の通路です。
有名なのはバルコニーで、昔はコアなファンが集まる場所として知られていました。今はよく分かりません。
バルコニー席は上からリングを見下ろすので、試合全体を把握しやすいです。たとえ場外乱闘になっても、選手を見失うことはないでしょう。
南側最後尾の立ち見席は、可もなく不可もなくといったところです。バルコニー席よりやや空いている印象があります。
注意点:立見席に気をつけろ!
当たり前ですが、立ち見席は座席の指定ができません。
なので場所の確保は早いものがちです。慣例として新聞紙やタオルで場所を確保することが黙認されているようです。
試合直前に入ると、どこも場所がなく、はしっこの後ろのほうで見ることになります。
また、立ち見席は野次を飛ばして楽しむお客さんが多いです。
気の利いた野次ならいいんですが、残念ながらそんなセンスのあるお客さんは少なく、ほとんどは自分勝手なつまらない野次ばかりです。野次が嫌いなら立ち見席は避けたほうが無難です。
後楽園ホール 周辺の飲食店
後楽園ホールでは、今のところ座席で飲食をしても問題ないようです。
座席で好きに食べて飲んでもいいし、持ち込みだって可能です。ただし、ゴミの放置は厳禁です。かならずゴミ箱に捨てるようにしてください。
後楽園ホール売店
プロレスを見ながらキンキンに冷えたビールを飲みたいなんて人は、後楽園ホール内の売店を利用するのがよいでしょう。生ビールはもちろん、各種サワー、ウーロンハイ、ウイスキー、ソフトドリンク、コーヒーなどがあります。
肉の万世カツサンドやホットドック、枝豆、各種乾き物などもあります。名物はファイターズチキンです。後楽園ホールに来たら、一度は食べてみてください。
食べログ 後楽園ホール売店
ジュース・アイスクリームの自動販売機もあります。
水道橋駅側
JR水道橋駅から後楽園ホールの間になる、コンビニエンスストアを紹介します。
NEWDAYS水道橋西口店
JR水道橋駅西口すぐのコンビニエンスストアです。特に目新しいものはありませんが、駅からすぐの場所にあるので使い勝手が良いです。
後楽園駅側
次に、丸ノ内線・南北線の後楽園駅側にあるお店を紹介します。
メトロ・エム後楽園
後楽園駅の駅ビルです。地下1階に自然食品F&F、ちよだ鮨などが入っています。マクドナルドもありますが、会場で空けると匂いが気になるかもしれません。
ラクーア
後楽園駅に隣接した都市型アミューズメントパークです。成城石井やパン屋さんなどがあります。ケンタッキーもありますが、会場で空けると匂いが気になるかもしれません。
東京ドームシティ内
飲食店は東京ドームの敷地内にもたくさんあります。下記に代表的な店のみを紹介します。
後楽園飯店
後楽園ホールが入る、後楽園ホールビルの2階にある中国料理店です。おそらく、後楽園ホールに行ったことがる人なら、ほとんどの人が知っているでしょう。
シェイクシャック東京ドーム店
プロレスラーの間で話題の店です。もちろんプロレスファンの間でも有名です。試合の前後に、ここのバーガーを決めるとテンションが上ります。
Hi!EVERYVALLEY(ハイ!エブリバレー)
2019年3月15日に、後楽園ホールのすぐ下に、フード&コミュニティ空間『Hi!EVERYVALLEY(ハイ!エブリバレー)』がオープンしました。
FOOD STADIUM TOKYO(フードスタヂアムトーキョー)
2024年6月24日に、後楽園ホールすぐ横に、フードホール『FOOD STADIUM TOKYO』(フードスタヂアムトーキョー)がオープンしました。
ここにもたくさんの飲食店があります。
後楽園ホール 館内の設備
2~3時間に及ぶプロレス興行では、トイレや喫煙所に行くこともあります。
男性・男子トイレ
女性客が増えたとはいえ、プロレスファンの大半は男性です。
休憩時間は、トイレを求める客が列を作ります。長いときは50人以上が並びます。とはいえ、トイレは広く、小便器14器・大便器3器(うろ覚え)があるので、スムーズに列が流れます。難点は手洗いが3つしかないことと、出入り口が狭いことです。トイレに入る客と出る客が使えることがよくあります。
女性・女子トイレ
対照的に混雑しているのが女子トイレ。
休憩時間中には、いつも20人くらいが列を作っています(もしかすると中でも並んでいるかもしれません)。
休憩時間になった直後に駆けつけなければ、試合再開までに帰ってこれないでしょう。並ぶのが嫌であれば、試合中に行くしかありません。
プロレスに女性客を増やすのであれば、女性トイレの増設は急務とは思いますが、なんとか検討をお願いしたいと思います。
喫煙所
後楽園ホール内は全面禁煙です。ただし、喫煙室はあります。
ロビーに入ってすぐ右側にガラス張りの部屋があるので、そこで喫煙します。あまり広くないようで混雑はしますが、他に吸う場所はないので我慢するしかありません。
ただ、密閉はされておらず、なぜか通路に向けて通気口があります。煙が通路に流れ出るのは改善してほしいです。
後楽園ホール 交通機関・アクセス
後楽園ホールには、いくつかのアクセス方法があります。
電車利用の場合
後楽園ホールの近くには、たくさんの駅があります。
- JR総武線「水道橋駅」
- 都営三田線「水道橋駅」
- 東京メトロ丸の内線・南北線「後楽園駅」
- 都営大江戸線「春日駅」
主要な電車の駅だけでもこの通り、これに都営バスを加えるとさらに選択肢は増えてきます。
もっとも近いのは、JR「水道橋駅」です。
西口(新宿方面)の改札から降りて、目の前の後楽園ブリッジという橋を渡ると、すぐに東京ドームシティの敷地内に入ります。
まっすぐ進み、階段を下りると左手にあります。約5分くらいです。
自家用車利用の場合
後楽園ホールには駐車場がありますが、ホール内の駐車場は関係者専用となるため、東京ドームシティの駐車場、もしくは近隣のパーキングに止めます。
リンク 東京ドーム駐車場・駐輪場のご案内
リンク タイムズパーキング(ドーム周辺)
周辺にはたくさんのパーキングがありますが、だいたい30分ごとに440円ほどかかります。仮に5時間とめると4,400円になります。電車での交通費と比較して、検討する必要があるでしょう。
ただし、ドームでイベントをするときは、めちゃくちゃ混んでいます。よく、ドームの周囲を囲むように駐車場の列が連なっているのを見ます。
後楽園ホールに自家用車で行く場合は、東京ドームのスケジュールを見ておいたほうが良いでしょう。
後楽園ホール 周辺のホテル情報
後楽園ホール周辺にはたくさんのホテルがあります。
ただし、東京ドームで大きなイベントがあるときは、それらのホテルすべてが、ほぼ満員になります。遠方から後楽園ホールに来るのであれば、事前に東京ドームでイベントが重なっていないか注意しておいたほうが良いでしょう。
東京ドームホテル
いわずと知れた高級ホテルです。水道橋周辺を代表するホテルで、外国人選手が泊まっていたりもします。上層フロアからの眺めは格別です。
ファーストキャビン 東京ドームシティ
後楽園ホールのすぐ横に、豪華なカプセルホテルで有名な「ファースト キャビン」がオープンしました。宿泊はもちろん、1時間あたりでの利用も可能。ちょっと早く着いちゃったよーなんてときに利用してはいかがでしょう。
その他のホテル
後楽園ホール近辺はホテルがあまりありません。おそらく、新宿や池袋などの周辺地域に移動して泊まっているからだと思います。
でも、連戦などをするときは、できるだけ近くでホテルを探したいですよね。早めの予約をおすすめします。
後楽園ホールでプロレスを見よう!
ざっくりではありましたが、後楽園ホールの座席・アクセスなどをまとめてみました。後楽園ホールに足繁く通っている管理人だけに、おそらく後楽園ホールに最も詳しいサイトになっているかと思います。
これからもちょくちょく更新するので、定期的に見に来てください。
- 用途:格闘技の興行・テレビ番組収録ほか
- 収容人員:2,005人(客席数 1,403席)
- 運営:株式会社東京ドーム
- 所在地:〒112-8575 東京都文京区後楽一丁目3番61号 東京ドームシティ
- アクセス:JR、都営地下鉄水道橋駅徒歩1分、東京メトロ後楽園駅徒歩1分